レース回顧 PR

キタサンブラック敗因は激戦の疲労か【宝塚記念のタイム分析】

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

こんばんわ、ウキョーです。
先週の宝塚記念では、ダントツ1番人気のキタサンブラックが、掲示板を外すまさかの大敗でした。
敗因はなんだったのでしょうか。タイムとラップの分析から、その正解が見えてくるでしょうか。

各開催場の馬場差

6月24日(土)
   東京 芝-0.9
   東京ダート-1.1
   阪神 芝-1.4
   阪神ダート-0.5
   函館 芝-2.3
   函館ダート-1.2
6月25日(日)
   東京 芝+0.5
   東京ダート-0.6
   阪神 芝-0.3
   阪神ダート-1.8
   函館 芝-2.6
   函館ダート-0.2

※馬場差:当日の全レースを対象にしたタイム差。マイナスなら時計の速い馬場、プラスなら時計のかかる馬場。

先週の東京は、日曜が雨の影響を受けて芝の時計がかかり、ダートが速くなっている。

阪神も、同じく日曜の芝の時計がかかり出しており、ダートはとくに日曜が抜群に速くなっている。

函館は、先週と変わりなく芝の時計が洋芝とは思えない速さになっており、いつまでこの時計が続くのかと思うと、ホントにイヤになる。

キタサンブラック敗因は激戦の疲労か/宝塚記念

◎キタサンブラックが1.4倍のダントツ1番人気を裏切った宝塚記念。

その◎キタサンブラックの敗因は何だったのか、考えてみたい。
レースは、1000m通過60.6秒のスローペースだったが、そこから11秒台のラップが5つ続くハイラップとなり、先行勢は息を入れらない展開となってしまった。
とはいえ、前走の天皇賞(春)はそれ以上のタフなレースを制しているように、このペース自体は◎キタサンブラックの敗因とはいえない(他の先行勢にとってはキツイ展開となったが)。

3着に敗れた昨年の宝塚記念もそうだったが、緩い馬場が苦手なのだろうか。
勝ったのが、現役屈指の重の鬼サトノクラウンだったことから考えると、レースタイム差-1.0以上に馬場は緩かったのかもしれない。
ただ、時計がかかる分には◎キタサンブラックにとってはマイナス材料にはならない。これまでも、時計面では硬軟自在にこなしてきた力が、ここにきて突然なくなってしまったとは考えにくい。

そうなると、これ以上ないタフなレースとなった天皇賞(春)を勝ち切った疲労が抜けきらなかったということなのだろう。
あのハイラップを先行して押し切ったのだから、その負担はたしかにあったと思う。個人的にもそこは不安点ではあったが、中間のハードトレを見て大丈夫だろうと思ってしまった。キャリア9年の清水調教師を買い被りすぎたのかもしれない。
直線に入ってからはいつものような伸びも粘りも見せられず、無抵抗のまま馬群に沈んだのを見ると、やはり疲れがあったと思わざるを得ない。

今回2着の×ゴールドアクターも、天皇賞(春)の出走組ではあるが、×ゴールドアクターは出遅れてほとんど競馬をしておらず、◎キタサンブラックほどの負担はなかった。あのレースでヤバいと思ったのは、先行した◎キタサンブラックシャケトラ、高速決着に向かないスピリッツミノルらであって、後方から流れこんだ×ゴールドアクター×レインボーラインはそこまでではなかった。

◎キタサンブラックなら、と思った自分を反省しきり。
天皇賞(春)のタイム分析でも、勝った◎キタサンブラックのインパクトが強くて、キタサンに関しての懸念にはまったく触れていなかった。でも、普通に考えたら勝ったキタサンこそ、もっとも負担があったと考えるべきだった。反省。

これで凱旋門賞挑戦は白紙に戻ったわけだが、正解だと思う。
凱旋門賞にもっとも向く日本の競馬が宝塚記念なので、ここで勝てないと凱旋門賞を勝つには至らないし、あの結果を見ると疲労度は思っている以上なので、陣営は年内全休くらいまで考えてほしい。


超タフなレースを4馬身差で勝ったテイエムジンソクの将来性/大沼S

先週は重賞が1鞍しかなかったが、土曜日のオープン戦・大沼Sがなかなか高評価だった。

馬場差-1.2で、レースタイム差-1.8。

時計が速い馬場だったとはいえ、そもそも時計がかかる函館ダ1700mでレースタイム差-1.8は及第点以上。
しかも、そのレースが900m通過52.6秒の超ハイペースの地力勝負で、ラスト3Fはなんと37.4秒もかかっている。
このペースでも先行勢が残れるコースとはいえ、中盤から徐々にポジションを上げて早め先頭から押し切って、2着以下に4馬身差をつけて圧勝したテイエムジンソクは掛け値なしに強かった。

テイエムジンソクは、ここまで高速決着で甘いところを見せていたが、ここにきての急成長。展開がはまったとも思わないし、力がないとできない芸当だろう。いつでも相手なりに走ってきたタイプなので、今後は重賞でも上位争いを期待できる。

函館ダ1700mでは、短距離からの一気の距離延長組がしばしば穴をあけるのだが、2着×ダノングッドが、まさにそうだった。前走1200m戦からの臨戦で、スピードを生かしてこのハイペースを逃げ粘った。
ただ、×ダノングッドはすぐにペースに慣れてしまってジリっぽくなるので、今回のように刺激を挟まないと安定しないのが課題。

2歳戦の注目馬はデルマキセキ/新馬戦(函館芝1200m)

先週の2歳戦で、もっとも見どころがあったのは、日曜の阪神第5Rに行われた新馬戦(芝1200m)である。

馬場差-2.6で、レースタイム差-2.3。

日曜の函館はとにかく時計が速かったので、レースタイム差-2.3ではそれほど強調できないが、2歳戦なら及第点だろう。
レースは、2F目から11.1秒-11.2秒-11.9秒の激流で、勝ったデルマキセキは3番手追走からラスト35.4秒で抜け出した。

正直なところ、先週の2歳戦はどれもレベルが高くなく、デルマキセキも「強いて言えば」という程度なので、過度な期待は禁物。

次走の注目馬・シルバーステート

土曜 阪神第11R 垂水S・芝1800m 1着シルバーステート

土曜の阪神メインで行われた垂水S(芝1800m)はレースタイム差は-2.0。
馬場差-1.4と速かったのは確かだが、タイレコードでのレースタイム差-2.0は評価していい。

しかも、逃げた○シルバーステートのラップが凄すぎる。
行き脚がつくまでに若干時間がかかったが、2F目からもっとも時計がかかったのが12.0秒で、あとは10秒台~11秒台。とくにラスト3Fは10.8秒-10.8秒-11.9秒という凄まじさ。
このペースで逃げ切った○シルバーステートは、最後の1Fは明らかに流していたので、本気を出したらどれだけの時計が出たのだろうか。
こんなラップで逃げられたら、他馬の付け入る隙はない。

○シルバーステートは、これで1年7カ月の休養を挟んで4連勝。
クラシックを期待されていた素質馬が完全復活したと見ていい。
重賞に入っても即通用の器だ。

にほんブログ村 競馬ブログ 競馬予想へ
応援よろしくお願いします!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA