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混迷を抜け出せないスプリント界の現状【スプリンターズSのタイム分析】

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こんばんわ、ウキョーです。
先週のスプリンターズSは、レッドファルクスが連覇を決めて、群雄割拠のスプリント界から頭ひとつ抜け出した格好となりましたが、相変わらずの混戦模様です。

各開催場の馬場差

9月30日(土)
   中山 芝-0.4
   中山ダート-1.2
   阪神 芝-0.4
   阪神ダート+0.1
10月1日(日)
   中山 芝-0.2
   中山ダート-0.7
   阪神 芝-1.3
   阪神ダート+0.1

※馬場差:当日の全レースを対象にしたタイム差。マイナスなら時計の速い馬場、プラスなら時計のかかる馬場。

先週の中山は、最終週らしく芝の時計はさほど速くならなかった。ただ、ダートはそこそこ速い時計が出ており、とくに土曜のダートは速かった。

阪神は、日曜芝の時計が最終週とは思えない高速馬場で、いったい何があったというのだろうか。ダートは土日ともに時計がかかっていた。

混迷を抜け出せないスプリント界の現状/スプリンターズS

○レッドファルクスが連覇を果たしたスプリンターズS。王者不在のスプリント路線で頭ひとつ抜け出した格好だが、レース自体は混戦模様のスプリント界を象徴していた。

馬場差-0.2で、レースタイム差-0.4。

まず、1着~16着までの着差がコンマ7秒差というのは、いくら着差がつきにくい短距離戦だとしても、G1としてはかなり異例である。
ちなみに、これまでのG1戦でもっとも着差が小さかったのは、昨年のスプリンターズSでコンマ7秒差。それ以前となると、ネーハイシーザーが勝った1994年の天皇賞(秋)のコンマ9秒差まで遡らなければならない。

また、×ワンスインナムーンの逃げは、600m通過33.9秒の平均ペース。ひとつ前の勝浦特別(中山芝1200m)が前半600m33.4秒だから、G1のスプリント戦とは思えないペースである。

先行有利なコースで、先行有利なラップで差し切った○レッドファルクスはたしかに強かったが、今後も安泰とは言い難いレースだったのも、また確かである。

◎ダイアナヘイローは、このペースを2番手追走からのコンマ7秒差15着敗退。夏場連戦の疲れが残っていたとも考えられるが、G1で上位争いをするには、もう一段階のギアが必要。


勝ったメイショウスミトモは時計がかかるダートなら今後も有望/シリウスS

土曜の阪神メインで行われたシリウスSは、メイショウスミトモが初重賞制覇を飾った。

馬場差+0.1で、レースタイム差+0.2。

阪神ダートは最終週になって時計がかかり出し、シリウスSもレースタイム差はプラスとなった。
ダート2000mという条件が阪神にしかないので基準タイム差を測りかねるが、スピードランク1位タイの▲マスクゾロが7着、マインシャッツが9着に敗れ、勝ったメイショウスミトモがスピードランク16位だから、時計がかかったと見ていいだろう。

メイショウスミトモは、とにかく時計がかからないとダメなタイプで、高速決着が多いダート重賞では一歩足りない状況が続いていたが、時計がかかれば重賞でもやれることを証明してみせた。
砂の深い地方重賞なら、今後はメインを張っていけるだろう。暮れの東京大賞典(大井ダ2000m)でも面白そうだ。

◎モルトベーネは、4~5番手追走から、まったく伸びずに1.2秒差の11着に大敗。1000m通過61.6秒の平均ペースで、2番手追走の○ドラゴンバローズが2着に粘っているのだから言い訳はできない。
トップハンデの57.5キロがきつかったのは確かだが、おそらく2000mだと距離が長いのだろう。

 

2歳戦の注目馬はヘンリーバローズ/未勝利戦(阪神芝1800m)

先週の2歳戦で、もっとも見どころがあったのは、土曜の阪神第3Rに行われた未勝利戦(芝1800m)である。

馬場差-0.4で、レースタイム差-1.3。

勝ったヘンリーバローズが1000m通過61.3秒のスローペースで逃げ、ラスト33.8秒で2着以下を4馬身離した。

ラップだけを見ると大したことない記録なのだが、ヘンリーバローズは終始持ったまま。
直線に向くときも、ちょっと合図しただけで反応するセンスの良さで、直線は一度も追わず、ムチも使わずに後続を引き離すスピードは一級品。

こんな馬がなんで未勝利戦を走っているのかと思ったら、デビュー戦はワグネリアンにハナ差の惜敗だった。

持ったままでこの時計なのだから、昇級どころかオープン、重賞に入っても十分にやっていけるポテンシャルがある。

 

次走の注目馬・ベルディーヴァ(勝浦特別・中山芝1200m)

日曜 中山第10R 勝浦特別・芝1200m 2着ベルディーヴァ

勝浦特別は、クラウンルシフェルが600m通過33.4秒のハイペースで飛ばし、僚馬クラウンアイリスがその展開を味方につけて、見事に差し切ったわけだが、そのハイペースを2番手でついて行ったのが、2着に粘ったベルディーヴァである。

同じような位置にいたワイナルダムが9着、逃げたクラウンルシフェルが10着だから、ベルディーヴァの粘り腰は特筆すべきものがある。

1000万下なら卒業は間近で、準オープンに昇級しても通用する。

 
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