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スローの瞬発力勝負なら軍配はダイヤモンド【菊花賞のタイム分析】

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こんばんわ、ウキョーです。
菊花賞は、例年通りのスローのヨーイドンとなりました。
こうなれば、菊花賞の分析でも書いたとおり、サトノダイヤモンドの独壇場となりました。

各開催場の馬場差

10月22日(土)
東京 芝 +0.6 
東京ダート+0.1 
京都 芝 -1.3 
京都ダート-0.1 
新潟 芝 +0.1 
新潟ダート+0.7 

各開催場の馬場差

10月23日(日)
東京 芝 +0.3 
東京ダート-0.2 
京都 芝 -1.5 
京都ダート-0.3 
新潟 芝 +0.8 
新潟ダート+0.7 

※馬場差:当日の全レースを対象にしたタイム差。マイナスなら時計の速い馬場、プラスなら時計のかかる馬場。

 
京都は先週に引き続き速い時計が出ていたが、東京と新潟はやけに時計がかかっていた。
とくに新潟は、雨も降っていないのに、ここまで時計がかかるのは珍しい。

スローの瞬発力勝負なら軍配はダイヤモンド/菊花賞

サトノダイヤモンドが悲願のクラシック制覇を遂げた菊花賞を振り返る。

馬場差-1.5で、レースタイム差-2.6。

日曜の京都は時計が出る馬場で、菊花賞もレースタイム差-2.6の高速決着となった。
1000m通過59.9秒、2000m通過124.4秒のスローペースで、ラスト3Fが34.7秒という、例年通りの瞬発力勝負となった。
この展開なら、△サトノダイヤモンドの独壇場である。
同馬主のサトノエトワールが、逃げるミライヘノツバサを追いかけながらペースを上げないという、絶妙な援護射撃もあり、△サトノダイヤモンドの完勝となった。

対する2番人気○ディーマジェスティは、道中外からかぶされて包まれてしまい、動くに動けないという最悪の展開。残り800m辺りから動き出したが、本来ならもっと早めに動きたかったはず。
結局、前走のセントライト記念(中山芝2200m)のように自らレースを動かすことができず、△サトノダイヤモンドの完勝を見守るより他なかった。
ただ、こんな最悪の展開でもコンマ5秒差の4着なのだから、改めて力上位を認識した。

しかし、スローのヨーイドンが蔓延する昨今の中長距離戦線では、○ディーマジェスティが得意とするタフな消耗戦にはなりにくい。
もう一列前で競馬ができれば違うのだろうが、対策を打たないと善戦マンになりそうな気もする。

2着のレインボーラインは、戦績項目にマイナスがありながらの好走だから、かなり頑張っている。
前走の札幌記念(札幌芝2000m)で、古馬の猛者に混じって3着に好走した力は証明できただろう。
また、この時計で走れたのもレインボーラインにとっては収穫大で、今後の活躍が楽しみだ。

3着の×エアスピネルは、若干かかりながらの先行策で、コンマ4秒差の3着。
前走のダービー(東京芝2400m)でわかったように、×エアスピネルに2400mは長く、今回の3000mが向いているわけではない。かかりながらも3着に粘れたのは、地力の高さの証明でもある。
2000m以下のレースなら、おそらくすぐ勝てるだろう。

◎シュペルミエールは、3角あたりでまくり気味に上がっていったが、4角で各馬が動くといったん脚が止まってしまった。しかし、そこから再び脚を伸ばしてコンマ7秒差の6着。
スローの瞬発力勝負が得意なので、展開が向いてこの結果。G1では届かなかったが、オープンでもやっていける。


時計は遅かったがヤングマンパワーの勝利は評価できる/富士S

×ヤングマンパワーが3連勝で重賞3勝目を飾った富士Sを振り返る。

馬場差+0.6で、レースタイム差+1.1。

時計がかかる馬場だったことを差し引いても、富士Sのレースタイム差+1.1は遅すぎる。
マイルCSが行われる京都芝1600mは時計がかかるコースとはいえ、さすがに今回のタイムでは前哨戦としては物足りない。
ただ、勝った×ヤングマンパワーは、かなり力をつけており、マイルCSでも面白い存在となりそうだ。

×ヤングマンパワーは、時計勝負に強いタイプで、本来ならこの時計では走れない。
それを、800m通過48.1秒の超スローペースの上がり勝負を、4角3番手から33.8秒でまとめて勝ち切ったのだから、レースの幅がかなり広がったといえよう。

2着の△イスラボニータは、時計がかかって良いタイプなので、この時計なら2着は納得。
勝ち星から見放されて2年がたつが、時計がかかるコースならまだまだ力上位。
ただ、前述の通り、富士Sのタイムはまったく評価できないので、マイルCSでの好走となると疑問符がつく。

◎ガリバルディは、どちらかというと時計勝負に強いタイプなので、この時計では厳しかった。
また、このスローペースで、4角ほぼ最後方ではその時点で勝ち負けは無理。
スローになるのは目に見えていただけに、鞍上の福永騎手が何を考えてあのポジションを取ったのか不明だが、これが力負けではないと思う。

1番人気ロードクエストは、人気を裏切って9着敗退。
個人的には時計勝負になると厳しくなると思ったから無印にしたのだが、タイムは思いのほか遅かった。それなのに、まったく伸びずに9着。
前走のように途中から動いて行けないと、このスローペースでは厳しくなってしまう。
もっとペースが上がってタフなレースになれば、見直しは必要だろう。

 

2歳戦の注目馬はコウソクストレート/くるみ賞(東京芝1400m)

先週の2歳戦で、もっとも見どころがあったのは、日曜の東京第9Rに行われたくるみ賞(芝1400m)である。

馬場差+0.3で、レースタイム差-1.0。

日曜の東京芝は時計がかかっており、この日の芝レースでレースタイム差がマイナスになったのは、くるみ賞だけだった。
600m通過35.8秒-800m通過48.4秒のスローペースで、勝ったコウソクストレートの上がりは34.4秒。
ラップ自体は大したことないが、2歳馬がプラスの馬場差でレースタイム差マイナスで勝ち切ったことに価値がある。

コウソクストレートは、前走の新馬戦(新潟芝1400m)もレースタイム差-1.7の高速決着を勝ち上がっており、時計が速くなればなるほど良いタイプで、今後も時計が速いコースなら昇級しても楽しみだ。

2着のマイネルアムニスも、前走の新馬戦がレースタイム差-1.4なので、こちらも時計が速い馬場なら現級突破も間近だろう。
 
 

次走の注目馬・ミツバ

日曜 東京第11R ブラジルC・ダ2100m 1着ミツバ

日曜の東京ダートは馬場差-0.2で、ブラジルC(東京ダ2100m)のレースタイム差は-1.2。

時計も速かったが、それより×ミツバが刻んだラップがもの凄い。
1000m通過59.8秒で、1500m通過90.2秒のハイペース。ラストは13.3秒と時計を要したが、このラップで逃げ切れたのは驚きである。
1900m通過のタイムは、なんと1.55.6である。
コースは違うが、京都ダ1900mの良馬場での最速タイムが1.55.1だから、ミツバのラップは驚異的である。

このペースに付き合った2番手のスズカデヴィアスは16着、3番手追走のモルトベーネは11着。
断然1番人気の△アポロケンタッキーも、4番手追走から8着敗退である。

それにしても、ここまで追い込み一辺倒だったミツバが、このペースで逃げ切るとは予想だにしなかった。
鞍上の横山典騎手が、このラップを選んだ理由がまったくわからないが、個人的には菊花賞より面白いレースだった。
 

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