エポカドーロの勝利は恵まれたわけじゃない【皐月賞のタイム分析】

こんばんわ、ウキョーです。
皐月賞は人気馬が総崩れで波乱の結果となりました。
馬場と展開が明暗を分けたとも言えますが、勝ったエポカドーロは強かったと思います。

各開催場の馬場差

※馬場差：当日の全レースを対象にしたタイム差。マイナスなら時計の速い馬場、プラスなら時計のかかる馬場。

先週の中山は、ダートは土日ともに時計が速かったが、芝は雨の影響で日曜だけ時計がかかっていた。

阪神は、土曜は芝の時計が抜群に速く、ダートは時計がかかっていたが、日曜は逆に芝の時計が遅く、ダートは高速決着が続出した。

福島は、相変わらず芝もダートも時計が遅く、とくに日曜は時計がかかっており、時計勝負に強いスピードタイプは馬群に沈んだ。

エポカドーロの勝利は恵まれたわけじゃない／皐月賞

皐月賞は、7番人気の◎エポカドーロが勝ち、新種牡馬オルフェーブルが初クラシック制覇となった。

馬場差＋0.2で、レースタイム差＋0.1。

日曜の中山は雨の影響で時計がかかっており、皐月賞もレースタイム差＋0.1と遅く、時計面では評価できない。

レースは、アイトーン、ジェネラーレウーノ、ジュンヴァルロの3頭が後続を離し、1000m通過59.2秒のハイペース。

単独4番手の◎エポカドーロが、直線抜け出して勝利を飾るわけだが、４番手以降はスローペースで展開に恵まれたとも言われるが、◎エポカドーロの1000m通過は60秒台前半。走破タイムが2分08秒だから、4番手以降も緩みないペースで流れている。

勝った◎エポカドーロは、2着以下に2馬身差をつけているのだから、こうしたタフなレースに強いのだろう。スピードランク5位だったように、重い馬場が得意というわけではない。この勝利は評価できる。
フロック視されて人気にならないようなら、次走のダービーで二冠制覇もあり得る。

1番人気ワグネリアンは、直線で差を詰めるがコンマ8秒差の7着まで。
福永騎手が積極的に乗れていないという批判も聞こえてくるが、この馬は一気に加速できないタイプで、このタイプの馬が序盤にポジションを取りに行くと最後に甘くなる可能性が高く、出たなりの位置で競馬をするしかない。
福永騎手を責めることはできない。
同馬の敗因は、ここまで多頭数の競馬を経験できなかったことだろう。今回の経験を活かすことができれば、巻き返しは可能だと思う。

2番人気▲ステルヴィオは、ワグネリアンと同じような位置からコンマ6秒差の4着まで。
スピードランク3位だったように、時計がかかったことが敗因と思っていい。また、この馬も位置を取りに行けないので、こうした乱ペースでは分が悪い。
スローのヨーイドンが多いダービーなら、今回以上のパフォーマンスが期待できる。

今後のダート界を席巻しそうなグレイトパール／アンタレスS

日曜阪神で行われたアンタレスSは、11か月ぶりの○グレイトパールが勝ち、ダート転向後、負けなしの6連勝を飾った。

馬場差－1.2で、レースタイム差＋－0。

土曜の阪神ダートは高速決着が多かったが、アンタレスSのレースタイム差＋－0止まりで、時計面では評価しにくい。

とはいえ、勝った○グレイトパールは強かった。
2F目からのラップが10.7秒－12.3秒－12.2秒－12.3秒－12.0秒－12.3秒－12.3秒－13.0秒と、ラスト1F以外は12秒台前半というかなり速いペースで、○グレイトパールは3角付近から動き出して、上がり最速の37.1秒を繰り出して、2着以下に1+1/4馬身差の完勝だった。
このラップを自ら動いて勝ち切るのだから、○グレイトパールは掛け値なしに強い。今後のダート界を牽引していけるだけの器だと思う。

2着△ミツバは、スピードランク8位が示すように、本来は脚抜きの良い馬場は得意ではない。今回はレースタイム差＋－0だったが、基準タイム差でいえば－0.5だから、この馬に関しては時計面で評価できる。
また、この馬も3角過ぎから動いて4角では先頭というキツイ展開でも2着を確保。今回は相手が悪かったが、次走以降も期待できるレース内容だった。

３歳戦の注目馬はハクサンペリー／未勝利（阪神ダ1800m）

先週の3歳戦で、もっとも見どころがあったのは、日曜の阪神第2Rに行われた未勝利戦（ダ1800m）である。

馬場差－1.2で、レースタイム差－2.9。

日曜の阪神ダートは時計が速かったとはいえ、3歳未勝利戦でレースタイム差－2.9はかなり速い。

3F目に13.2秒と遅くなったが、その後は緩むことなくレースが流れており、2番手追走のハクサンペリーが、上がり37.3秒で上がってしまっては、他馬は手も足も出ない。次点の上がりが38.0秒だから、一頭だけ脚が違った。

2着以下に6馬身差の圧勝だから、未勝利戦では力上位で、昇級しても即通用するはず。

次走の注目馬・ストーンウェア（福島民報杯・福島芝2000m）

日曜　福島第11R 福島民報杯・芝2000m　3着ストーンウェア

日曜の福島芝はかなり時計が遅くなっており、福島民報杯もレースタイム差＋1.7とかなり時計がかかっていた。

勝ったマイネルサージュがスピードランク7位で、2着マイスタイルが同13位、4着ヴォージュが同7位タイ、5着ピンポンが同12位という中で、3着に食い込んだストーンウェアはスピードランク1位である。

この時計でコンマ2秒差まで詰められたのは地力強化の証といえる。前走の中日新聞杯（中京芝2000m）では歯が立たなかったが、今なら重賞でも通用しそうだ。

　

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