注目のマイラーズCは、ダノンプレミアムの圧勝でした。
単勝1.3倍になるほど強いのか、と多少懐疑的なところがあったのですが、強いですね、ホント。
各開催場の馬場差
東京 芝 | -1.6 |
東京ダート | +1.0 |
京都 芝 | -1.7 |
京都ダート | -0.2 |
福島 芝 | -0.2 |
福島ダート | +0.3 |
東京 芝 | -1.5 |
東京ダート | +0.9 |
京都 芝 | -2.5 |
京都ダート | +0.1 |
福島 芝 | -1.0 |
福島ダート | +0.4 |
※馬場差:当日の全レースを対象にしたタイム差。マイナスなら時計の速い馬場、プラスなら時計のかかる馬場。
先週の東京は、開幕週らし土日ともに芝の時計は抜群に速かったが、ダートはかなり時計がかかっていた。
京都も開幕週で、芝の時計は超高速決着だったが、ダートは多少速い程度で、思ったより速くなかった。
福島は、先週と同じく、土日ともに芝の時計は速く、だーとは時計がかかっていた。
究極の瞬発力勝負を制したダノンプレミアムの今後は?/マイラーズC
マイラーズCは、単勝1.3倍の断トツ人気の×ダノンプレミアムの圧勝で幕を閉じた。
馬場差-2.5で、レースタイム差-0.9。
日曜の京都芝はかなり時計が速かったので、マイラーズCのレースタイム差-0.9すら遅く感じられる。ただ、この日は9Rの比良山特別でとんでもないレコードが記録されており、その影響で馬場差が速くなったもので、マイラーズCの時計も及第点。
▲グァンチャーレの逃げは、前半800m48.5秒-後半800m44.1秒の超スローペースで、レースの上がりが32.3秒という究極の瞬発力勝負となった。
こんな展開では、後方の馬たちに出番はない。
勝った×ダノンプレミアムは、1年半ぶりのマイル戦だったが、この超スローペースでも折り合いはバッチリで、直線入り口でムチが入ると瞬時に反応、先頭に立ってからは鞍上の川田騎手がターフビジョンを確認する余裕まで。それでいて、ラスト32.2秒の瞬発力なのだから恐れ入った。
これだけのスローペースで、後続に1+1/4馬身差なのだから、今回のメンバーとの勝負付けは済んだ。
安田記念でも当然大本命だろうし、マイル戦線は、しばらく×ダノンプレミアムの転嫁が続くのではないか。そう思わせるだけのインパクトがあった。
◎インディチャンプは、序盤から口を割って行きたがっていた。プラス10キロと過去最高の馬体重だったことからも、仕上がり途上といった印象で、最後に伸びあぐねたのは休み明けの分だろう。それでもラスト32.1秒で上がっているので、ここを叩いて次は変わってくる。
とはいえ、×ダノンプレミアムを逆転できるかといわれると、ちょっと口ごもってしまう。
びっくりしたのが3着の△パクスアメリカーナ。これまで時計勝負になると甘くなっていたのに、この高速決着を、ラスト32.1秒で駆け上がってくるとは。
G1はともかく、G3、G2戦なら、今後も勝鞍を増やしていける。
レースレベルは高くはないがオークスへ視界良好/フローラS
オークストライアルのフローラSは、▲ウィクトーリアと○シャドウディーヴァが優先出走権を得た。
馬場差-1.5で、レースタイム差-1.7。
日曜の東京芝はかなり時計が速かったとはいえ、フローラSのレースタイム差-1.7は評価していい。
レース自体は、前半1000m60.6秒-後半1000m58.9秒のスローペース。逃げたジョディーがラスト34.3秒で上がっているので、本来なら後方勢に出番はない。
ところが、勝った▲ウィクトーリアは、出負けて4角でも11番手という絶望的な位置。そこから、ラスト33.2秒で上がってくるのだから、その切れ味は一級品である。
これまで逃げたときしか結果を出せていなかったのが嘘のようだ。これで、本番の戦略の選択肢が増えた。グランアレグリアがNHKマイルCに回るのであれば、オークスでも面白い存在になりそうだ。
◎レオンドーロは、2番手追走から最後は脚を失くして13着に完敗。
スローの瞬発力勝負では分が悪かったにしても、このペースで1.0秒差だから力負け。
3歳戦の注目馬はサトノギャロス/未勝利(京都ダ1200m)
先週の3歳戦で、もっとも見どころがあったのは、日曜の京都第1Rに行われた未勝利戦(ダ1200m)である。
馬場差-0.1で、レースタイム差-1.9。
日曜の京都ダートはそれほど時計は速くなかったが、サトノギャロスが勝った未勝利戦は、レースタイム差-1.9の高速決着となった。
京都ダートは土曜日も同じような馬場差で、ダート戦は土日合わせて12鞍あったが、レースタイム差が-1.0より速かったのはサトノギャロスだけである。
レース自体は600m通過35.9秒のスローペースだったが、サトノギャロスは2着に3馬身半差、3着馬はそこからさらに5馬身後ろだから、ここでは力が違った。
これなら、昇級しても大丈夫だろうし、オープンでも面白そうだ。
次走の注目馬・ランドネ(福島牝馬S・福島芝1800m)
土曜 福島第11R 福島牝馬S・芝1800m 6着ランドネ
馬場差-0.2で、レースタイム差+0.8。
土曜の福島芝はそれほど時計が速くならず、福島牝馬Sもレースタイム差+0.8と時計がかかっていた。
勝った×デンコウアンジュがスピードランク6位で、2着◎フローレスマジックが同5位だから、やはり時計勝負に強いスピードタイプでは厳しかった。
スピードランク1位の▲ランドネは、直線で△ミッシングリンクに寄られる格好で進路をなくす不利も重なり、コンマ7秒差の6着敗退。
そもそも時計が遅いので、不利がなくても上位進出は難しかっただろうが、それでもよく踏みとどまっている。時計の速いコースに替われば、巻き返しが期待できる。