こんばんわ、ウキョーです。
阪神大賞典のキセキの出遅れと、その後の暴走は、観客が入っていたらブーイングの嵐だったんじゃないかと。
メンタルの強さには定評のある川田騎手ではありますが、今回は無観客で胸を撫で下ろしたのではないでしょうか。
ただ、個人的には川田騎手を責める気はありません。有馬記念でもスタートを出ていなかったし、ここも発馬の不安はありました。……続きは後述。
各開催場の馬場差
中山 芝 | -0.1 |
中山ダート | -0.6 |
阪神 芝 | -0.7 |
阪神ダート | +0.9 |
中山 芝 | -0.3 |
中山ダート | -0.6 |
阪神 芝 | -2.1 |
阪神ダート | +1.0 |
中山 芝 | -0.5 |
中山ダート | +0.1 |
阪神 芝 | -1.8 |
阪神ダート | +0.8 |
※馬場差:当日の全レースを対象にしたタイム差。マイナスなら時計の速い馬場、プラスなら時計のかかる馬場。
先週の中山は、芝もダートも3日間ほぼ基準通りの時計だったが、最終日の芝は時計がかかっていた。
阪神は、3日間ともに芝の時計が抜群に速く、ダートはかなり時計を要していた。
前途洋々のユーキャンスマイルと課題を残したキセキ/阪神大賞典
馬場差-1.8で、レースタイム差-3.3。
日曜の阪神芝は時計がかなり速く、阪神大賞典もレースタイム差-3.3の高速決着となった。
逃げたのはドレッドノータス。前半1000m62.6秒のスローペースで、ペースが上がり始めた1200m~1600m付近で、出遅れた○キセキが一気にポジションを上げたため、1800m通過から11秒台が5連続するタイトなラップとなり、先行勢には厳しい展開となってしまった。
勝った◎ユーキャンスマイルは、後方追走から内を回って、4角で好位に進出すると、上がり最速で1+3/4馬身差の完勝。
左回り専用とも言われていたが、余裕残しでもあった今回の勝利で払しょくできただろう。ただ、フレッシュな時の方が走る傾向にある馬なので、本番の天皇賞(春)ではその仕上がり具合に注視したい。
ダントツ1番人気に押された○キセキは、ゲートをなかなか出ずに5~6馬身ほどの大出遅れ。そこからポジションを上げてペースを上げたため、これではさすがにお釣りは残らない。
川田騎手は「掛かった」とコメントしていたが、映像を見る限り許容範囲内に思える。ポジションを上げたのは川田騎手の判断だったのだろうが、あのスローペースなら判断は間違っていないと思う。誤算は、ドレッドノータスと▲タイセイトレイルが一歩も退かなかったことだろう。
これは仕方ない。しかし、これで2戦連続で出遅れたことになり、今後の課題を残す結果となった。
時計面でもラップ面でも強調できない凡レース/スプリングS
馬場差+0.5で、レースタイム差+1.9。
日曜の中山芝は若干時計がかかっていたが、スプリングSのレースタイム差+1.9はいくらなんでも遅すぎる。
逃げたのは◎アオイクレアトール。前半800m50.5秒-後半800m46.9秒という新馬戦かと見紛うばかりの超スローペース。
本番の皐月賞ではあり得ないペースなので、前哨戦としての役割はほとんど果たすことはできなかった。
勝った×ガロアクリークは、中団待機から上がり最速33.8秒で差し切った。このラップではレースレベルとして評価できないが、着差が付きにくい超スローペースで、2着以下に1+1/4馬身差は力の違いといえる。
さすがに皐月賞では推しにくいものの、重賞戦線を賑わすことはできる。
◎アオイクレアトールは、このペースなら連対は欲しかった。
とはいえ、スピードランク4位で、今回の時計では遅すぎたか。切れ負けすることもわかったので、今後の糧となるだろう。
大波乱の主役アブレイズは今後も注目/フラワーC
馬場差-0.1で、レースタイム差+0.3。
金曜の中山芝はほぼ基準通りの時計で、フラワーCの時計も可もなく不可もなし。とはいえ、重賞としては物足りない。
ナリノクリスティーの逃げは、前半800m47.6秒-後半800m49.0秒のハイペース。ラスト3Fは12.5秒-11.8秒-12.6秒と時計を要しており、かなりタフなレースとなった。
勝ったアブレイズは、このペースを2番手追走からラスト36.7秒で抜け出し、追撃してきたレッドルレーヴに並ばれてからも、諦めることなく脚を延ばしており、フロック視できない勝利と言えよう。
桜花賞はローテーション面で厳しいので、1戦挟んでオークスなら面白いかもしれない。
◎ショウナンハレルヤは、5~6番手追走から、直線まったく伸びずに12着大敗。
好位追走組の中ではトリンカデイラに続いて着順が悪かった。スピードランク7位で、時計面では問題なく、まだ力不足だった。
次走の注目馬・アドマイヤビルゴ(若葉S・阪神芝2000m)
土曜 阪神第11R 若葉S・芝2000m 1着アドマイヤビルゴ
土曜の阪神芝はかなり時計が速く、若葉Sもレースタイム差-3.3の高速決着となった。
前半1000m59.9秒-後半1000m58.7秒のスローペースで、ラスト3Fが11.5秒-11.5秒-11.7秒となっており、これでは先行勢は止まらない。
勝ったアドマイヤビルゴは、3番手追走と絶好のポジション。展開が向いたとも言えるし、ラップ面からは評価できない。
しかし、同馬のラスト33.6秒は秀逸。そもそも、この時期の3歳戦で、2000mを1.58.6の時計で走るのは皐月賞くらいなもので、それ以外だと2014年矢車賞(勝馬アドマイヤシーマ)と2001年毎日杯(勝馬クロフネ)だけである。
さらに、ラスト3Fで34.0秒以下の瞬発力を披露したのは、2015年皐月賞のドゥラメンテ、2004年皐月賞のダイワメジャーの2頭。
もちろん、今回の若葉Sは、上記皐月賞やクロフネの毎日杯に比べてレースレベルが低いので、彼らと同様の活躍が約束されたわけではない。
それでも、デビュー2戦目でこの結果なのだから、今後に期待できることは間違いない。