こんばんわ、ウキョーです。
今週は、中山でAJCC、京都で東海Sが行われます。ここではAJCCの展望をお届けします。
AJCCといえば、個人的には2007年の勝ち馬マツリダゴッホですね。中山巧者で有名ですが、まだ有馬記念を勝つ前で、2007年のAJCCが初重賞制覇でした。ここから、オールカマー3勝、日経賞、有馬記念と中山重賞を計6勝。それ以外の競馬場では重賞を勝っていません。これだけ成績が偏っている馬も珍しいですよね。
中山芝2200mの傾向
有利枠 | 2枠・3枠・5枠・6枠 | |
不利枠 | 1枠・4枠・7枠 | |
脚質 | 先行・差し | |
騎手 | 3割超 | 横山武騎手 |
人気 | 横山典騎手 | |
人気薄 | 田辺騎手 |
予想優先順位 | ||||
1位 タイム | 2位 展開 | 3位 戦績 | 4位 騎手 | 5位 コース特性 |
中山芝2200mは、本質的に時計がかかるコース。中山競馬場では今週末から雨予報になっており、最終週も手伝って、今年のAJCCは時計がかかりそうです。
先行馬と差し馬が強いコース。逃げ切りはかなり難しく、データがデジタル化された1980年以降、AJCCを逃げ切ったのはミホシンザン、トウショウファルコ、ホワイトストーン、カネツクロス、マグナーテン、シルクフェイマス、クリールカイザーの7頭しかいない。
有利枠は2枠、3枠、5枠、6枠で、不利枠は1枠、4枠、7枠
連対率3割を超える騎手は横山武騎手(マイネルウィルトス騎乗予定)。
人気で安定しているのは、横山典騎手(モリアーナ騎乗予定)。人気薄なら田辺騎手(アドマイヤハレー騎乗予定)。
AJCC 2024で人気、話題になりそうな馬
カラテ 評価:D
戦績ランク13位 スピードランク11位
相性の良いコースで【0 1 0 5】とまったく走れていない。一昨年の中山記念で2着はあるが、相性の良いコースで行われた鳴尾記念9着、宝塚記念16着からの臨戦過程も弱材料で、戦績面から推すことはできない。
直近の連対レースは昨年の新潟大賞典で、レースタイム差+5.7とかなり時計がかかっていた。その前の連対レースになる新潟記念もレースタイム差+0.8で、時計がかかった方が良いタイプ。時計がかかりそうな今週の中山芝は合っているとはいえ、かなり時計がかからないと厳しいだろう。
クロミナンス 評価:S
戦績ランク4位 スピードランク9位
長期の休養を2度経験しており、7歳にしてキャリア10戦と少ないが、相性の良いコースのトータル成績は【3 1 0 2】で、掲示板を外したのは4歳時のスピカS6着だけ。昇級初戦のGIIは楽ではないが、戦績面からは引けをとらない。
前走のノベンバーSをレースタイム差-1.0の高速決着で制しているが、今回のメンバーに入るとスピードランク9位となっており、時計がかかりそうな今週の中山芝なら重賞初挑戦でも勝負になる。
サンストックトン 評価:A
戦績ランク9位 スピードランク5位
相性の良いコースで【0 3 1 4】と3連対しているものの勝鞍なし。GIIに入って、この戦績では心許ない。掲示板を外した回数も3回と多く、さらに相性の良いオクトーバーS、ディセンバーSで連敗しての臨戦過程も弱材料になる。
スピードランクは5位で、時計がかかり出している現状はプラスに働くだろう。前走のディセンバーSはインで詰まってまともに追えずにコンマ5秒差だから、オープンでも力負けはしない。あとは、重賞メンバーとの力関係になる。
ショウナンバシット 評価:B
戦績ランク4位 スピードランク12位
相性の良いコースのトータル成績が【1 1 0 1】で、掲示板を外したことは一度もない。唯一の馬券圏外も皐月賞5着なら問題ないし、何より、今回は大幅に相手が楽になる。相性の悪いコースで行われた神戸新聞杯で負けているのも好都合。
GIで連敗が続いたことで、スピードランクは12位とかなり悪い。ここまでスピードランクが落ちてしまうと、相当に時計がかからないと好走は望めない。騎乗予定の横山和騎手もランク外なので、とにかく有利枠は引きたいところ。
シルブロン 評価:A
戦績ランク8位 スピードランク8位
相性の良いコースで【1 0 1 2】。掲示板を外したのは4歳時の1勝クラス(中山芝2000m)11着で、さすがにGIIメンバーに入ると見劣ってしまう。
直近の連対レースが一昨年のグレイトフルSで、レースタイム差はー0.8。時計が速くなってもある程度なら対応できるスピードは持ち合わせている。ただ、今回のメンバーに入るとスピードランク8位と、時計がかかりそうな今週の中山芝は合っている。
チャックネイト 評価:A
戦績ランク2位 スピードランク4位
相性の良いコースで【0 1 3 0】と安定はしているものの、勝鞍がないのは減点材料。また、前走のアルゼンチン共和国杯でもそうだったが、とにかくズブい馬なので、直線の短いコースは向いていない。
実際、近走は5戦続けて東京や中京を使われており、陣営のレース選択もわかりやすい。ただ、それでもここに出走を決めたとなれば、それなりに勝算はあるのかもしれない。とはいえスピードランク4位なので、先週より時計が速くなってほしい。
ボッケリーニ 評価:D
戦績ランク9位 スピードランク2位
相性の良いコースで【1 4 1 2】と悪くないが、勝鞍が一つだけだと評価は上がらない。ただ5連対の内訳は鳴尾記念勝ちに、日経賞2着2回、前走のチャレンジC2着となっており、実績は十分。
前走のチャレンジCがレースタイム差-0.5で、前々走の京都大賞典がレースタイム差+0.6と、スピードランク2位とはいえ、時計不問で安定して走れるのがこの馬のストロングポイント。ただ、騎乗予定の浜中騎手がランク外なので、有利枠はぜひとも欲しい。
マイネルウィルトス 評価:B
戦績ランク11位 スピードランク9位
相性の良いコースで【0 0 2 3】とまったく走れていない。掲示板を外したのも3回と多く、戦績面からは強く推せない。
直近の連対レースであるアルゼンチン共和国杯は、レースタイム差-1.3の高速決着。年齢を重ねてもスピードに衰えがないのは素晴らしい。また、一昨年の函館記念ではレースタイム差+3.1と時計がかかっても連対を確保するなど、相性が良いコースなら時計は不問。騎乗予定の横山武騎手がコースを得意にしており、有利枠を引ければ勝ち負けになる。
モリアーナ 評価:A
戦績ランク6位 スピードランク7位
相性の良いコースでは一度しか走っていないが、それが紫苑S勝ちなら問題ないだろう。相性の悪いコースにも出走経験がないため、まさにここが試金石の一戦。今後を占う意味でも、始動戦にここを選んだ陣営の意図が汲み取れそうだ。
紫苑Sがレースタイム差-2.0の高速決着ながら、今回のメンバーに入るとスピードランクは7位止まりと、時計がかかり出している中山芝は絶好の舞台となりそう。折り合いに心配のないタイプなので、距離延長も問題ないだろう。
ラーグルフ 評価:C
戦績ランク6位 スピードランク1位
相性の良いコースで【3 1 1 4】と、着外は多いものの3勝は今回のメンバーでトップタイ。ただ、掲示板を外したのが3回あり、そのうち2回が2ケタ着順であることと、相性の悪いコースでも1勝をあげていることで、戦績ランクは伸びなかった。
レースタイム差+1.5だった前走の札幌記念で2.2秒差の8着に大敗しているように、時計が速い方が良いタイプ。今週末の雨予報は、この馬にとって鬼門以外の何物でもない。
AJCC 2024の注目馬はアドマイヤハレー
今回、戦績項目とタイム項目の両方でプラスを計上した馬は、アドマイヤハレーとクロミナンスの2頭だけ。
ここでは、人気のない方のアドマイヤハレーを取り上げる。
戦績ランク3位 スピードランク5位
相性の良いコースでは1勝しかしていないが、【2 2 1 2】と悪くないし、何より相性の悪いコースで【0 0 1 3】とまったく走れていないのは好感が持てる。
前走の迎春Sはレースタイム差-2.0の高速決着を制しているが、不良馬場で行われた2勝クラス(中山芝1800m)でも2着に好走できているように、相性の良いコースなら時計に関わらず走れているのも心強い。
騎乗予定の田辺騎手は、コース連対率27.0%でランク5位と得意にしているコース。これで有利枠を引ければ万全だが、不利枠さえ引かなければ本命候補になり得る。