【天皇賞（春）2023の回顧】タフなレースを制したジャスティンパレスが悲願のGⅠ戴冠

こんばんわ、ウキョーです。

天皇賞（春）はタイトルホルダー、アフリカンゴールド、トーセンカンビーナが故障を発症しました。故障内容が三者三様なので、競馬場に問題があったとは思いませんが、残念な結果になってしまいました。

各開催場の馬場差

※馬場差：当日の全レースを対象にしたタイム差。マイナスなら時計の速い馬場、プラスなら時計のかかる馬場。

先週の東京は、雨は降ったが多少の雨ならものともしない。芝は土日ともに高速馬場だった。ダートは、ほぼ標準通りの時計だった。

京都は、土曜は高速馬場。日曜になって若干時計がかかり出したが、それでも高速馬場のまま。ダートはほぼ標準。

新潟は、土曜は芝の時計が速く、ダートは時計がかかっていた。日曜は一転して、芝の時計が遅く、ダートは時計が速くなった。

タフなレースを制したジャスティンパレスが悲願のGI戴冠／天皇賞（春）2023回顧

馬場差－0.6、レースタイム差＋0.5

京都は雨が降ったが、芝の時計はそこまで遅くはならなかった。それにしては、天皇賞（春）の時計は遅い。タイム面では評価できないが、ラップはかなり強烈だった。

スタート直後に出していった▲タイトルホルダーがハナを奪ったが、外からアフリカンゴールドが競ってきて、1000m通過59.7秒のハイペース。そこからもペースは落ちず、1400m通過はなんと83.7秒という速さ。

芝3000m以上のレースで、1400m通過が83.9秒以下だったレースは過去に9鞍あるが、勝ちタイムが3分16秒以上となるとテイエムオペラオーが勝った2001年の天皇賞（春）だけ。前半のペースはかなり速かったといえる。

さて、レースは1600mを過ぎてから12.8秒－12.9秒－13.3秒と落ち着いたが、時すでに遅し。先行馬にはかなり厳しいペースとなった。

勝った△ジャスティンパレスは、道中は7～8番手追走から折り合い抜群。2週目にさしかかると◎ディープボンドを目標に切り替えて、直線では楽に抜け出すと後続に2馬身半差の完勝となった。

レースタイム差－0.7の阪神大賞典を勝ってきたが、このメンバーだとスピードランク9位だったことから、時計がかかったことも勝因のひとつだろう。しかし、タフな消耗戦で、上り3Fは出走馬唯一の34秒台。強さを見せつけたといっていい。

◎ディープボンドは、今年もまた2着惜敗。とはいえ、まだまだ現役バリバリのところを見せてくれた。相変わらず折り合い抜群で、他馬が折り合いに苦労する中、涼しい顔で追走しているのは頼もしい。長距離戦なら今後も主役でやっていける。

1番人気▲タイトルホルダーは、残念ながら残り4F過ぎてから右前肢跛行で競争中止。前走の阪神大賞典で復活を遂げて期待の一戦だったが、このアクシデント。残念ではあるが、仕方ない。しかし、これまでも逆境を乗り越えて実績を積み上げてきた闘志の塊のような馬である。再び完全復活した同馬が見られると信じている。

中身のある挑戦状を携えてスキルヴィングがダービーへ出陣／青葉賞2023回顧

馬場差－2.7で、レースタイム差－2.6。

日曜の東京芝は時計が速く、青葉賞もレースタイム差－2.6の超高速決着となった。

逃げたのはアサカラキング。前半1000m60.4秒－後半1000m58.6秒のスローペース。上り3Fが11.4秒－11.7秒－11.7秒の瞬発力勝負となった。

勝った◎スキルヴィングは、五分のスタートから後方待機の10番手追走。道中、引っかかったヒシタイカンに並ばれたところで折り合いを欠く場面があったが、鞍上のルメール騎手が手綱を引くと落ち着きを取り戻した。そこでポジションを下げることになったが、直線でギアが上がってからは素晴らしい伸び脚で差し切った。

ただ、直線も外を回す大味な競馬で、折り合いも一息と、諸手を挙げて賞賛できる内容ではなかった。それでも勝ち切ってしまうのは力の証明だろう。堂々とダービーの舞台に立てる。

個人的に期待していた〇ティムールは、追込み届かずコンマ4秒差の3着まで。惜しくもダービー切符は手にできなかった。これまでもそうだが、どうしても馬群に入れないようで、同じような競馬になっていた。

最後も内に入れそうなポイントはあったが、鞍上の三浦騎手が外を選択しているように、もまれ弱いのがネック。自己条件に戻っても、多頭数のレースだと取りこぼしの恐れもあり、なかなか狙いが絞れない厄介な面があるといえる。