【天皇賞（秋）2023の回顧】イクイノックスがとてつもない強さでGI5連勝の偉業達成！

こんばんわ、ウキョーです。

メンバーが揃った今年の天皇賞（秋）でしたが、終わってみればイクイノックスの独壇場でした。強いのは承知のうえでしたが、ここまで強いとはといった感じです。

いったい何度驚かせてくれるんだ、この馬は！

各開催場の馬場差

※馬場差：当日の全レースを対象にしたタイム差。マイナスなら時計の速い馬場、プラスなら時計のかかる馬場。

先週の東京は、土日ともに芝の時計が速かった。とくに日曜は、尋常ではない高速馬場と化していた。ダートは時計がかかっていた。

京都は、土日ともに芝が超高速馬場で、ダートは時計がかかっていた。

新潟は、雨の影響が色濃く、両日ともに芝がかなり時計がかかっており、ダートは高速馬場となっていた。

イクイノックスがとてつもない強さでGI5連勝の偉業達成！／天皇賞（秋）2023回顧

馬場差－2.0、レースタイム差－4.5

日曜の東京芝はかなりの高速馬場だったとはいえ、天皇賞（秋）で記録したレースタイム差－4.5は掛け値なしに速い。

◎ジャックドールの逃げは想定通りで、前半1000m57.7秒の超ハイペース。これだけのハイペースなら、普通は◎ジャックドールの大逃げになるはず。実際、去年の秋天はパンサラッサが57.4秒で飛ばして大逃げだった。

今年の◎ジャックドールが大逃げにならなかったのは、〇イクイノックスが控えることなく3番手を追走してしまったからで、◎ジャックドールにとっては厳しい展開になった。

勝った〇イクイノックスは、好発を切ったのはよかったが、◎ジャックドールにかわされて、ヒシイグアスに擦られたことで掛かってしまった。ここで、鞍上のルメール騎手が抑えることなく馬の気分を優先させたのだろう、そのまま行かせたものだから、ハイペースなのに馬群は一団のまま進むことになった。

しかし、ここからが〇イクイノックスの凄さ。後半1000m57.5秒という超ハイラップで先団、好位、中団の馬たちが軒並みにバテていく中、〇イクイノックスだけは馬なりで直線。あとは同馬の独壇場。心胆を寒からしめるとは、まさにこのことだ。

スーパーレコードはおまけのようなもの。とにかく〇イクイノックスの強さだけが際立っていた。

◎ジャックドールは、ハイペースで逃げて後続に脚を使わせる作戦はよかったが、まさか〇イクイノックスが3番手でついてくるとは思わなかっただろう。息を入れることもできず、直線早々にガス欠。シンガリ負けも仕方ない。

今回は、怪物級の馬についてこられて残念な結果になったが、鞍上の藤岡佑騎手の思惑は理解できるだけに、次走以降の巻き返しに期待したい。

ウイングレイテストが悲願の初重賞制覇を果たす／スワンS 2023回顧

馬場差－1.4、レースタイム差－0.9

土曜の京都芝は時計が速く、スワンSもレースタイム差－0.9の高速決着となった。

トウシンマカオの逃げは、前半600m34.1秒－後半600m34.5秒の平均ペース。とはいえ、全ラップが11秒台以下のハイラップで、レースレベルはかなり高い。

勝った△ウイングレイテストは、好発から気合を入れて2番手追走。道中は前を行くトウシンマカオを見ながらスムーズな競馬ができており、直線に向いてからも仕掛けをワンテンポ遅らせる余裕が見えた。このハイラップで、上り34.4秒を出されては、後続はなかなか太刀打ちできない。

△ウイングレイテストには、しっかり勝ちパターンが見えており、今回は4歳秋から乗り続けている松岡騎手の連続騎乗が功を奏した。3歳以来の1400m戦だったが、まったく問題なかった。今後も重賞戦線で活躍できそうだ。

◎ララクリスティーヌは、4番手追走からクビ差2着に惜敗。今回は△ウイングレイテストの勝ちパターンにはめられてしまったが、1400m戦なら安定している。マイルもこなせるだけに次走がどこかわからないが、これからも頑張ってほしい。

1番人気アヴェラーレはスタート一息で、そこから若干かかり気味の道中になってしまった。また、スピードランク12位だっただけに、高速馬場も高速ラップも合わなかった印象。それでもコンマ5秒差7着なら頑張った。